FRBの利上げが与える影響とは?NFT市場は高値になるか下がるのか?

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FRBの利上げが先日発表されたアメリカ。インフレにより「FRB(米連邦制度準備理事会)」の金融引き締めが始まるのではないかと、経済界でしばらく話題になっていましたが、とうとう現実に。

それまで安定していた経済市場は、この利上げによってどのような影響を受けるのか、今回は今話題のNFTへの影響を中心に今後の見通しを詳しくご解説していきましょう。

 

FRBの利上げについて

FRBの利上げが与える影響とは?NFT市場は高値になるか下がるのか?先進諸国で金融緩和を多少減らす動きが目立っているここ最近。時代背景の変化により受けた景気へのダメージ、さらにインフレの加速など、利上げを決定した国も増えています。ではまずFRBの利上げとは何か、詳しく概要をご説明しましょう。

 

FRBの利上げとは何か?

FRBとは経済大国アメリカの中央銀行である「連邦準備制度理事会」のことで、2022年6月になんと30年ぶりとなる利上げを発表。すでにインフレで高い物価で悩むアメリカ市民にとっては、高騰する物価の抑制になるのではないかと期待の声も上がっています。

利上げは政策金利の0.75%引き上げで1.5~1.75%範囲にするとのこと。アメリカのインフレは想定された以上に上昇し、FRBの利上げ後もまだ上昇するのではないかと見られています。

インフレとは物の値段が上がることで、消費者にとっては悪いイメージのほうが強いですよね。今まで100円のものが120円になるなど、お金の価値が減ってしまう状態です。

しかし物価が上がることは物の値段が上がり、企業の収益は多くなるということ。その先には賃金が上がり、消費活動が活性化されるというメリットが期待されます。

 

FRBの狙いについて

FRBの利上げは株市場など、あらゆるところに影響を与えると見られています。軽視できないリスクもある今回の利上げですが、前回行われた1980年台はSNSがない時代だったので、市場を動かす情報も今ほど早くない背景があります。

しかし現在は利上げ発表前からTwitterなどでコメントが増え、実際に利上げされる前から市場が動いていることも時代的な特徴に。なぜ今回FRBが利上げをしたのかというと、6月より「量的引き締め」をするため。

量的引き締めとは「量的緩和」と反対のことで、満期を迎える国債、住宅ローン担保証券の再投資をしないで償還し、保有資産を圧縮することを指しています。

FRB保有資産は8月まで月475億ドル、それ以降は月950億ドルほどのペースで圧縮すると見られています。FRBが資産を売るということは、誰かがそれを買うという流れ。

市場の資金を吸い上げることになるので、今まで市場に余っていたお金が逆に減り始め金詰まり状態が起こる可能性があるのです。

 

NFT市場への影響について

FRBの利上げが与える影響とは?NFT市場は高値になるか下がるのか?NFTは仮想通貨市場と高い相関関係があるため、今回のFRBの利上げはNFT保有者やこれから購入を検討している人にとってとても気になるニュースになりますよね。

ではどのような影響が想定されるのか、NFTの今後の動向について見ていきましょう。

 

NFTは経済を変えるほどの力がある

100億円以上で販売されるアートが登場するなど、NFT市場はとても話題を集めています。非代替可能なトークンであるNFTは、価格の妥当性についてきちんと理解するのは難しい点もありますが、間違いなく市場に大きな影響力を持っているのは確か。

ビットコインなどの暗号資産業界は、熱狂的なブームが近年多少収まり始め、相場が不安定化しているともいわれています。そのような背景がある暗号資産業界の期待を集めるものがNFT。取引額は数百億円となり、個人だけでなく企業も積極的に参入しています。

企業が興味を示す市場は、必然的に経済界にも影響を与えるということ。NFTは暗号資産に代わり、今経済の基盤になりつつあるのかもしれません。

 

FRB利上げでNFTはどうなるか?

FRBの利上げにより、NFT業界は一時的に冷え込んでいるようです。それはNFTがデジタル資産であるため、たとえアートを購入しても手にとってリビングに飾る額入りの絵が届くわけではない特徴も関係しているのでしょう。

NFTコンテンツは物ではなく、本物を証明するデータを買うこと。ピーク時の2021年と比べると、FRB利上げ発表後はNFT取引量が減っていますが、投資家は他の市場との影響を今は冷静に見ているといえるでしょう。

 

ジャック・ドーシーのツイートが売れない?

Twitterの創設者ジャック・ドーシーの最初のツイートが約3億円7000万円の高値のNFTで売れたという話は、すでに多くの人がご存知かもしれませんが、このNFTを買った実業家が2022年4月オークションに出品しても期待するほど高値がつかなかったという話もあります。

これはFRBの利上げが発表される前のこと。なぜこのようなことが起こっているのかというと、ステイホーム中だった人の投資活動が減り始めていることも関係すると考えられています。

またアメリカは2022年3月に利上げ実施の公算を行っているため、NFT市場の熱が少し収まったのは、利上げする前から業界が準備段階に入ったともいえるのでしょう。

 

FRBの利上げは景気の過熱を抑えるもの

政策金利の引き上げ、つまり利上げとは過熱気味の経済を抑制するために行う目的があります。利上げの影響はNFTだけでなく、株や暗号資産などにも同じく想定されますが、利上げをすると預金金利やローン金利など、民間金融機関の市場金利が上昇。

するとお金を借りられない企業などは設備投資を控えてしまい、個人レベルではお金を使わないよう消費の抑制を行うようになります。このようにFRBの利上げの波及は個人、経済界、そして景気全体の過熱を抑える効果が期待できるということに。

今回のアメリカの利上げは、景気の過熱以上にインフレの加速が大きな問題点であり、40年ぶりの高い消費者物価指数になるなど、お金の動きを抑えることはNFTにも影響があるのは納得ですね。

 

日本企業のチャンス!

暗号資産業界が以前のような盛り上がりがない今、NFTは新たなデジタル市場として話題を集めています。FRBの利上げで日本では円安が進み、世界各国でアメリカと同じく利上げを発表していますが、NFT市場は日本が今チャンスとの声も。

現在NFTは世界的ブランドのNikeなども参入しているように、話題に事欠かないことは経済界でも注目されています。暗号資産の価格が低迷しても、先日開催されたニューヨークのNFTイベントでは世界的な将来性を確信。

とくにNFTコンテンツで人気があるゲームのアイテムやキャラクターなどは、アニメやゲームで世界的に有力な日本企業のチャンスです。あらゆるNFTプロジェクトを送り出す日本企業が増えている今、NFTトレンドを発信するのは日本企業がとても有利だといえるでしょう。

海外の企業も東京に拠点を置き、日本企業向けのブロックチェーンに特化しているコンサルティングサービスを展開。目まぐるしいNFT業界は、日本企業を先頭に柔軟に対応できる環境が整っているのかもしれません。

 

日本が期待されること

海外のNFT関連ニュースはSNSでもよく聞かれますが、それと比較すると日本はまだ海外ほどビジネスチャンスが得られていないとの声もあります。

しかし日本発のNFTは、日本文化の知名度や優れたコンテンツ、そして今の時期なら為替レートを上手く使い利益を生む可能性も。さらに日本発がグローバルにトレンドになることは想定内で、信頼できるものを作り出す日本だからこそ、NFTの将来性を世界が期待しているのかもしれません。

 

まとめ

FRBの利上げにより株価、暗号資産、NFTなど、影響を受けているのは確かです。利上げは経済を安定させて再び活性化させるために行うことなので、一時的に各市場が低迷するのは仕方ないかもしれません。

そのような動きもNFTを持つ刺激や楽しみになるかもしれませんので、経済動向は常にチェックしておきたいですね。

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