スパムNFTの削除は、メールのようにプロバイダーの削除機能やサービスなどで対処は可能なのでしょうか。NFTがブームの今、注意して取引をしないとトラブルに巻き込まれてしまうこともあるかもしれません。
そこで今回は、「スパムNFT」の削除手順について詳しくご解説していきましょう。
スパムNFTについて
「スパムNFT」という言葉を最近よく聞くようになったという人は多いかもしれませんが、安全にNFT取引をするためにも注意しておきたいスパムNFTについて詳しくご解説しまよう。
スパムについて
スパムとは、無差別な受信者に大量に送られるメールやメッセージなどを主に指します。最近はメールだけでなくSNSのスパムもあり、現在ではウェブサイト上の迷惑行為全てをスパムと呼ぶこともあります。
スパムメールには色々な種類があり、ウィルス型メールやフィッシングメールなどがあり、それぞれ違った被害が特徴。ウィルスに感染すると、クレジットカート情報や金融機関情報などを盗まれてしまうリスクもあるので注意が必要になるでしょう。
スパムNFTとは何か?
スパムNFTとは、メールと同じで迷惑行為のひとつ。迷惑なスパムNFTとは、たとえばNFTマーケットプレイスのOpenSeaの場合、「Hidden」に表示される身に覚えのないNFTがスパムの可能性があります。
Hiddenというのは、誰かがプレゼントしてくれたものやエアドロップで当選したもの、もしくは自分で作成したNFTなどが保存される場所のことです。
メールと同様に受信件数が大量にあると、どれがどれかわからなくなることもあるかもしれません。
スパムは何のためか?
なぜスパムNFTが存在するかというと、発信する人は単なる嫌がらせをしている場合もありますが、とても多いのは金銭的な収益を目的にしていること。
悪質な場合は架空の請求書を送信してきたり、フェイスブックのメッセージを送り個人情報を盗んだりすることもあります。自分の年齢や住所などがどのような形で悪用されるかわかりませんので、スパムを送ってくる人は何かしらのメリットを期待していると考えてよいでしょう。
スパムNFTの内容について
スパムNFTには色々なパターンがありますので、よくあるケースをご紹介していきましょう。
偽物マーケットプレイスのサイトを利用
NFT市場が急速に拡大しているため、ユーザーをハックする悪質なケースも増えています。NFTマーケットプレイスは、公式サイトに類似した偽サイトも存在するので注意が必要です。
たとえばTwitterアカウントからもらったURLからアクセスすると、偽物の可能性がありますので、スパムNFTのリスクも高くなるので注意しましょう。
NFTマーケットプレイスに接続する時、メールリンクは使用せず、公式サイトを自分で開くことをオススメします。
「unlocked Contents」のURL
NFTには「unlocked Contents」というボタンがあり、Unhideして確認するとアニメーションなのにフリーズしているものや、画像が変わらないGIFなどが見つかることがあります。
また販売実績のあるものとして宣伝しているなど、抽選かプレゼントだと勘違いするアプローチをしてくるものがあります。これらのコンテンツをクリックするとメタマスクに勝手に接続され、資産を盗まれてしまうケースも。
このような被害に遭わないためには、NFTの「いいね」の数が異常に多いものなどは避けましょう。
画像クリックで盗難される
スパムNFTは、全てUnhideで被害に遭うとは限りません。たとえば送られてきたNFT画像をクリックしたらハックされ、仮想通貨を結果的に盗まれてしまうケースも。
このような画像には悪質なコードが埋め込められているので、クリックすると動作してしまい、OKのボタンをタップすると資産がとられてしまうという仕組みがあります。
動画閲覧なら大丈夫だろうと油断はせず、不審に思ったものはそのまま放置するとよいでしょう。
スパムNFTの対処方法について
スパムはメールも迷惑ですが、NFTも同様に心当たりのないNFTを開いてしまうと被害に遭う可能性があります。大手のNFTマーケットプレイスでスパムNFTが送られてくるケースもあるようなので、不審な場合は以下の点を意識して対処しましょう。
怪しいものは手をつけないこと
スパムNFTは、覚えのないものはリスクが高いため、OpneSeaの場合ならそのコンテンツはUnhideしないことが一番です。見極め方としては、送り主が不明のコンテンツであること。
そのままUnhideするとウォレットをハッキングされてしまい、仮想通貨が盗まれたり、保存しているNFTアートが盗まれたりしてしまうこともあるでしょう。
安心できる企画や有名なアーティストから送られてきたものはUhideしても問題はありません。スパムNFTは送られたままにしておけば、悪質なプログラムが作動しないと思われます。
OpenSeaの場合
NFTマーケットプレイスの大手がターゲットになることが多いため、OpenSeaで怪しいスパムNFTを発見したら正しく削除しましょう。まずは削除したいNFTを選択して、コンテンツをBurn専用のアドレスへ送信します。
スパムNFTはHiddenタブに入ってくるため、まずクリックしてメニューを開きます。トランスファーで削除するBurn専用のウォレットアドレスをコピー&ペーストして入力。
メタマスクの署名をすれば削除が完了です。ただしこのBurn専用のウォレットアドレスは大量に破棄するものがあり、確認ページを開くのに時間がかかることもあるのでご注意くださいね。
NFTを安全に取引するためのポイント
NFT自体は唯一無二の価値があり、偽造や盗難がされないデジタルコンテンツなので安心できます。その一方で、そんな特徴を悪用してNFTのユーザーを狙う悪質なケースもあることは理解しておきたい点です。では安全にNFT取引するポイントについてご紹介しましょう。
信頼できる暗号資産ウォレットを利用する
NFTや仮想通貨を保管する暗号資産のウォレットは、インターネットに接続するホットウォレットが一般的ですが、秘密の鍵をリスクにさらしてしまう可能性があります。
そのためウォレットをホットとコールドで使い分けることも、NFTの安全性を高めるポイントに。また利用する暗号資産ウォレットは、大手でセキュリティ機能が充実しているところを選ぶこともオススメです。
パスワードをきちんと管理
シードフレーズやパスワードは絶対に他者に教えないこと。NFTを安全に扱うためにも、必ず意識するべきポイントです。パスワードを自分で設定する場合もなるべく複雑なものにして、多要素認証を適用することもよいでしょう。
クリックするリンク元を確認
ダイレクトメッセージが正規のものかどうか確認をしましょう。また受け取ったメールが「無料プレゼントの提供」といった内容をリンクしてくる場合はクリックしないこと。
早い回答を要求するものもハックの可能性があるので注意しましょう。クリックするリンク元が怪しい時は、最初にリサーチしてからのほうが安心です。
SNSのユーザーも注意
Twitterなどのプラットフォームを使い、NFTユーザーに接触する悪質なケースも増えていますので、相手のアカウントをチェックして偽物かどうか確認しましょう。
むやみに暗号資産ウォレットのアカウント情報を共有することはとても危険ですし、チャットをしつこく求める場合など、怪しいなと思ったら無視するようにしたいですね。
NFTとSNSの紐づけは最近増えていますので、NFTマーケットプレイスやウォレットなどの直接的なところ以外でも油断は大敵です。
まとめ
スパムNFTの削除が必要になった時は、それぞれのNFTマーケットプレイスのやり方に沿って対処しましょう。最近は独自の削除機能を始めるプラットフォームも増えていますので、利用する場所を慎重に選んでください。