ジェネレーティブアートという言葉を最近ネットやSNSで目にすることが増えています。ジェネレーティブアートとはNFTアートとどのような関係があるのか、今回は注目される理由について徹底解説していきましょう。
ジェネレーティブアートについて
わからない用語が次々と登場するNFT。「ジェネレーティブアート」はどのようなタイプのアートなのか、よく想像できない人は多いですよね。NFTをより楽しむためにも詳しくご説明していきましょう。
ジェネレーティブアートとは?
ジェネレーティブアートは厳密な定義があるものではありませんが、一般的に「アルゴリズムや数学的手法」などのシステムを用いた、複雑で予測不可能なアートと解釈できるものです。
普通絵を描く時は紙やペン、絵の具などを使い「自分の手」や「自分の感覚」で作品を作りますが、ジェネレーティブアートはシステムが絵を描くと理解してもよいでしょう。
コンピュータソフトウェアが無作為にデータを合成して構築するアートなので、人工のような自然のような、中間的な表現の作品ともいえます。
魅力について
ジェネレーティブアートの魅力は、デジタル化が進む世界の象徴的な存在で、アートもテクノロジーの進化に合わせて変化しているということです。手書きの作品とは違った抽象化や偶然的な仕上がりは、ジェネレーティブアートの最大の特徴といえますね。
中にはこれらの作品はアートとは呼べないという人もいるようですが、新たな世代のアート感覚はデジタルが主流になるのは想定できることでしょう。ジェネレーティブアートの魅力は「万華鏡」に例えられることもよくあり、毎回違った模様で奇想天外のアートが誕生することは、実は昔からあったのかもしれません。
一度見るとなぜか夢中になってしまう魅力は、ジェネレーティブアートの特徴といえるでしょう。映像にも取り入れられることが増えているため、あらゆるタイプのジェネレーティブアートが作れることも魅力です。
ジェネレーティブアートNFTについて
さまざまな絵画やイラストなどがNFT化されていますが、クリエイターがアートソフトを使って描いたものだけでなく、ジェネレーティブアートもとても人気があるジャンルのひとつです。
ジェネレーティブアートとジェネレーティブアートNFTの違いは、タイプによって呼び名を変えることがあり、本来のジェネレーティブアートは計算式で作り上げるタイプのこと。
ジェネレーティブアートNFTは、人物や背景などのパーツを組み合わせるタイプが多くなっています。本来のジェネレーティブアートは数学的な知識も必要で、画像データを使用せずにプログラムコードを記述する作業もありますので、プログラミングの知識はクリエイターに必要とされています。
その点ジェネレーティブアートNFTなら、イラストをいくつか合体させて生成できるため、ビギナーにも挑戦できるアートといえますね。
価値はどう決まるか?
NFT市場で億単位の高額な値段で取引されることがあるジェネレーティブアートですが、一体どのように作品の価値が決まるのかは気になるところです。そもそもジェネレーティブアートは、プログラムの希少性や属性などが関係し、人気が高まるものはコレクターにとって心地のよいビジュアル効果があるかどうかがポイント。
さらにクリエイターの知名度など、他のNFTコンテンツと同様に主観性が土台となり評価されることが多くなっています。
ジェネレーティブアートNFTが注目される理由
ジェネレーティブアートがNFT市場で注目されるのは次のような理由が考えられます。
世界的に人気がある
ジェネレーティブアートNFTは、日本ではあまりメジャーではないかもしれませんが、世界的なNFT市場では多数の人気作品が誕生し高値で取引されています。
NFT市場は海外のほうが日本以上に大きく、トレンドもいち早く起こっていますので、これから日本国内でもどんどんジェネレーティブアートNFTは注目されるでしょう。
マーケティングでも活用されるコンテンツになることが期待できるのです。ジェネレーティブアートというだけで人気が出やすいメリットはあり、人気ランキングでもトップにあるのはジェネレーティブアートが多い傾向があります。
必ずしも売れるとは限りませんが、世界的に注目されていることは間違いありません。
大量に作れる
ジェネレーティブアートNFTが人気なのは、大量に作れるため。パーツを揃えて組み合わせるという作業で、たとえば5つのパーツを6種類ずつ作った場合、可能なNFTアートは6の5乗で7776通りが作成できることになります。
これだけ大量のアートを手書きにするのはほぼ不可能ですが、少ない労力で大量作成できるため、クリエイターが効率的に作品を販売したい場合にはとても有利になるでしょう。
購買意欲をそそられるため
ジェネレーティブアートNFTは一種のブランディングで、大きなプロジェクトやコレクションとして認知されやすい特徴があります。そのためコレクターは全て揃えたいと思い、必然的に購買意欲につながることも人気が出やすい理由。
大量作成できるため、注目度が高くなればそれだけ購入者も多くなり、コレクターとして定着したユーザーにもなるでしょう。あまり知名度のないクリエイターなら、最初はジェネレーティブアートは薄利多売になる可能性も。
しかしひとつのコレクションとして認知されていけば、全体的な価値が上がりますので、将来的に二次流通でロイヤリティも期待できるでしょう。
販売スタイルが注目されやすい
ジェネレーティブアートNFTは、販売する際に事前予告で購入者に期待感を持たせて話題性を高めることができます。限定数の作品や一斉販売という付加価値をつけると、なぜか人は買いたくなるもの。
購入前からのアプローチでさらに売れやすくすることも、ジェネレーティブアートだからできることでしょう。
高額取引された作品例について
では過去にどのような作品が注目されたのか、高額取引の一例をご紹介します。
CryptoPunks
こちらは代表的なジェネレーティブアートNFTのひとつです。色々な人の顔をアルゴリズムで生成した24×24ピクセルのデジタルアート画像。大量作成できるジェネレーティブアートなので、CryptoPunksもなんと1万体もの作品があり、取引量はすでに何千億円にも相当するといわれています。
さまざまな個性のあるデジタルキャラクターは、1970年代のロンドンのパンクブームとサイバーパンクをアイデアにして作られたもの。猿や水色のエイリアンなど、とてもレアで独自の世界観を楽しめます。
Autoglyphs(オートグリフ)
発行数は512個。現在は二次流通のみで入手できるジェネレーティブアートNFTです。このプロジェクトは、CryptoPunksを手掛けるLarva Labsのもので、市場でもとても取引量が多い人気シリーズ。
幾何学的な模様でどれも違った印象を残し、とてもユニークな風合いの作品です。取引量は現在までに約88億円ともいわれており、コレクター人気も高いプロジェクトです。
Generativemasks
日本発祥のジェネレーティブアートNFT。マスク画像を自動作成したもので、日本の妖怪のようなものやアメリカのトーテムポールなど、自在に見える模様が特徴です。
すでに1万体出品され、数時間で完売したことも話題に。取引量は約14億円以上ともいわれ、とても人気の高いジェネレーティブアートNFTです。
まとめ
ジェネレーティブアートは、昔の絵画やデザインとは違う今の時代らしいよさがありますね。NFTはトレンドものが高値で取引されることも多いので、何か購入したいと考えている人は、ジェネレーティブアートNFTも検討してみてはいかがでしょうか。
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