NFT自動販売機という興味深いものがニューヨークにあることはご存知でしたか。あらゆるシーンで注目されているNFT。購入したいけれどやり方が難しそう…というのは、多くの人が感じるところですよね。
しかし自販機でジュースを買うように簡単にNFTが手に入ったら、どれほど楽しくなるでしょうか。そこで今回は、今あちこちで話題になっているNFT自自動販売機についてご紹介していきましょう。
ニューヨークに登場した「NFT(非代替性トークン)」自動販売機とは?
NFTは海外からやってくる最新情報がとても気になりますが、アメリカ・ニューヨークにはNFT専用の自動販売機が登場しています。
NFT自動販売機のニュース
NFTは世界中が湧いているとてもユニークなデジタルアセットで、世界にひとつしかない価値がついているものです。NFTを持っていると高値で販売することも可能なので、投資目的で購入する人も多いですよね。
しかし問題は、仮想通貨取引所やウォレットの準備など、複雑な手続きが必要なこと。そんなハードルを低くして、気軽にNFTを購入できるようにしたものがなんと「自動販売機」なのです。
ニューヨーク・マンハッタンのジョンストリート29番地に設置された自動販売機は世界初ともいわれていますが、24時間いつでも「NFT」が買えるのはとても嬉しい限りです。
自販機で売っているもの
ニューヨークに登場した自販機の運営者は、「Neon」というデジタルコレクションプラットフォームの会社。通常NFTを買う時は、イーサリアムなどの仮想通貨が必要ですが、このNFT自動販売機はデビットカードやクレジットカードで好きなものが購入できることが特徴。
購入方法は通常の自販機と同じく、料金を払って好きな商品のボタンを押すだけです。中から出てくるものは普通の「箱」で、その中にはQRコードが入っており、Neon上でスキャンしてNFTを手に入れる仕組みになっています。
なぜ自動販売機にしたのか?
NFT自動販売機というスタイルにした理由は、クリエイターやアーティストが誰でも気軽にデジタルアートを販売できるようにサポートしたいからとのこと。
またNFTコレクターを目指すにとっても、気軽に入手できるチャンスになっていますので、難しそうなイメージを取り払うことが可能です。NFTはどうしてもオンラインプラットフォームの利用が必要。
手順がややこしく感じてしまいますが、NFTを暗号通貨から切り離すことで幅広い人を対象に取引が可能になります。また購入者は箱の中に何が入っているか、開けるまでわからないこともワクワクする理由に。
気になる値段ですが、5.99ドル~420.69ドルなので気軽に購入できそうな価格設定です。コンテンツを見るにはスマホ、PC、タブレットが使えます。
日本でもNFT自販機が登場!
NFT自販機というアイデアは、海外だけでなく実は日本でも初めての自販機が登場しています。ニューヨークまで行かずとも、手軽にNFTが購入できる日本初のNFT自販機についてご紹介しましょう。
歌舞伎町に登場した日本初自販機
新宿にあるアートスペースの「デカメロン」の店先に設置されたNFT自動販売機は、炭酸飲料の自販機のような形で、白いボディの横にははっきりとわかりやすく「NFT」と書かれてあります。
この自販機は、松田将英というアーティストによるインスタレーション「ルナティックパンドラ」。日本は自販機の種類がとても多いことで海外でも有名ですが、ついにNFT自販機の登場ということで、コンテンツの価格も1,000円という手軽さです。今まで手が出せなかった人には絶好のチャンスになったでしょう。
松田将英の活動について
NFTは今後の値上がりを期待して購入することもコツなので、自販機で買う前にアーティストのことも知っておくといいかもしれません。自販機で買えるコンテンツを作った松田氏は匿名で活動をしていましたが、2019年より実名になり、最近では夜間限定の展覧会など、個性的なアートを発表しています。
初めてのNFTコレクションは、2022年3月有楽町で開催された「Meta Fair #01」でNFTアートを発表。絵文字でよく使われる泣き笑いをモチーフにしたコンテンツです。
NFTの自販機で販売されるものは、「THE LAUGHING MAN」の会員カード、NFCタグ、会員限定の展覧会(すでに6月に開催済み)のチケットという内容になっていました。
仕組みとしては、指定フォームに会員番号とウォレットアドレスを送信すると配布される流れ。松田氏はニューヨークと同じく、多くの人にNFTに触れてもらいたい思いを込めて日本初の自販機を設計したとのことです。
NFTを購入する価値は結局あるの?
NFT自販機が登場したことで、とても身近にNFTを体験することができるようになりましたが、入手方法が簡単とはいえ少額でもお金がかかるもの。結局NFTをやる価値はあるのかどうか、考えておきたいポイントをご紹介していきましょう。
デジタル資産の希少性が高まる
NFTはデジタルデータがもともと抱えていた著作権の問題などを改善し、信頼性を高めた技術として注目を集めています。他に代わりが利かないデジタルデータのため、希少性が高くなることが価値と考えられます。
たとえば現物なら、有名画家のたった一枚の絵ならそれだけでも価値が生まれ高額落札されます。しかしコピーしたものは同じ絵でも価値はなく、その点はデジタル資産も同様なので、コピーできるものは持っている価値があまりないといえます。
しかしブロックチェーン技術を使うNFTなら、オリジナルかコピーかの判断もすぐにでき、希少価値は保証されているのです。
所有者が明確になる
同じようなNFTイラストがたくさんありますが、デジタルデータの所有者を明確化にできることはNFTの特徴で、コピーが存在しても所有者のデータが管理されていますので、偽物でないことも証明できます。同じものだと、結局どれかを持っていればいいことになってしまうでしょう。
投資になる
NFTを始める価値は、投機商品としての魅力があること。将来価値が上がりそうなコンテンツを購入しておくことは、株の売買と似ています。NFTなら詐欺や偽造などもできないため、一般的な投資よりもその点は安心です。
投資ができる新しい形の保有資産として、自分がコンテンツの所有者になるのはなんとなく気分もいいですよね。
NFTを購入する際に気をつけること
NFTが自動販売機でクレジットカード購入ができることは、あらゆるハードルを下げてNFTに挑戦できます。しかし簡単になっても注意したいポイントがありますので、それぞれを詳しく見ていきましょう。
価格の判断
自動販売機で1,000円前後のNFTが販売されていても「安いからいい」というのではなく、販売価格が正当であるかどうかは確認しておきましょう。基本的にNFT販売は、自動販売機のように価格が決まっている定額販売と、出品コンテンツによって買い手が入札して最高額の人が購入できるオークション販売があります。
NFTには数を大量に発行するものがあり、価格が全て同じとは限りません。NFTマーケットプレイスによっては価格が違うこともありますので、賢明に買い物するために価格の適正を見極めることはユーザーに必要なポイントになりますね。
著作権ではないことを理解
NFTを自動販売機やマーケットプレイスなどで購入しても、基本的には著作権まで手に入れることはできません。著作権は制作した人に属するもので、NFT購入者には所有権が渡ります。
いくら所有しているからとはいえ、著作権者の了解なしに複製や二次的著作物を作ることはできないのでご注意ください。
まとめ
NFT自動販売機は、NFT市場を活気づける理由になるかもしれません。ハードルの高さを感じるNFTですが、色々な入手方法が今後も増えてくると考えられますので、興味がある人はぜひトライしてみてくださいね。