ラコステのNFTは、すでにご覧になったことはありますか。ファッション界からも多くのブランドや企業が参戦しているNFT市場。ブランド価値を唯一無二にすることは、ブランドの存続にも大きなメリットになることでしょう。
そこで今回は、ラコステのNFTコレクションについて詳しくご解説していきますね。
ラコステのNFTコレクションについて
ラコステのブランド発のNFTがニュースでも話題になっていますが、どのような作品なのか、また気になる価格など、概要をご説明していきましょう。
ラコステについて
ポロシャツといえばラコステ(Lacoste)のワニのロゴがイメージされるように、老舗ブランドで日本でもバブル時代からとても人気だったラコステ。設立は1933年、フランス。
創業者ルネ・ラコステはプロのテニス選手であり、テニス業界に初めて襟つきのポロシャツを持ち込んだことでも知られています。ラコステのスタンダードなポロシャツは、3つボタンで右胸にワニの刺繍がされているものでした。
発売当初は、今とはデザインが若干異なります。ワニがロゴになった由来は、創業者の粘り強いスタイルから「アリゲーター」「クロコダイル」というニックネームがあったため。
日本では西武百貨店が100%出資して、ライセンスの製造権を1987年に保有しました。フランス生産品の日本の輸入は、1990年頃に一旦終結されていますが、フランスのオーナーが変わり、日本では一部のセレクトショップで2013年より輸入が再開され販売されています。
初のNFT「アンダーウォーター」を発表
2022年6月14日に、ラコステはブランド初NFTの「Undw3(アンダーウォーター)」を発表しました。このNFTは、ブランドの顔にもなっているワニが水面から顔を覗かせている画像で、価格は0.08ETH、合計1212個用意されました。
「1212」というのは「L1212」というアイコンアイテムのポロシャツに由来したナンバー。発売当時のイーサリアムの価格で換算すると、日本円で約13,000円程度なので、普通のポロシャツを買うような手軽な金額にも感じられますよね。
ラコステのNFTの特徴について
アンダーウォーターと題したラコステ初のNFT画像は、保有者は特別なリアルのスペシャルアイテムに限定アクセスして購入できるメリットがあります。
他にもラコステのデザインに関して意見を発言するチャンスが得られることもNFTホルダーの特典になりますので、ファンならぜひ獲得したいアイテムになりそうです。
ラコステのNFTは、ファンとブランドの架け橋にしたい思いがあり、ファンにはコアチームの一員になってもらうとのこと。NFTを保有して、ラコステの将来の方向性も一緒に考えてもらいたいという思いをブランド側は説明しています。
ラコステのNFT発売の目的について
ラコステのNFTが登場したのは、背景として「Web3」を中心とする非中央主権のムーブメントに乗るという企業の意欲を示していることが挙げられるでしょう。
老舗ブランドから今の時代に合わせたファッションブランドへとシフトするためにも、インタラクティブな体験を提供したい目的がわかります。NFTコンテンツは、大手のファッションブランドも続々と発表していますが、企業の販促としてもNFTはとても注目されやすいのは確か。
ラコステもブランドとファンのつながりを強化したいことが、今回のNFTプロジェクトを考えるきっかけになったのかもしれません。
ラコステPFP NFTコレクションも公開!
ラコステ初のNFTだけでなく、2022年10月にはPFPのNFTコレクションも公開。どのような内容なのか、詳しく特徴をご説明していきましょう。
ラコステのPFP NFTについて
「PFP NFT」とは、「プロファイル画像非代替性トークン」のことで、TwitterなどのSNSでプロフィール写真として使用される、ランダムに生成されたデジタルアートのことです。
過去には数十億円で取引されたクリフトパンクスもあり、NFTではとても興味を引きやすいコンテンツといえるでしょう。ラコステが先日リリースしたものは、ブランドのロゴをモチーフにしたワニのキャラクター。
ファッション、帽子、サングラスなど、それぞれ異なるおしゃれをしたワニが特徴です。ポロシャツに刺繍されるロゴとは違い、アニメチックなデザインで、若い世代にとってもラコステを身近に感じるコンテンツになっています。
Discordサーバーの立ち上げ済み
ラコステはNFTプロジェクトに先駆けて、専用Discordサーバーをすでに立ち上げています。Discordサーバーは、複数人でテキストや音声通話ができるグループのような機能。
共通の趣味を持つ仲間が集まり、オンライン会議をする場合にもよく活用されています。ラコステがDiscordサーバーを立ち上げたのは、コミュニティを広げてラコステをもっと広めたい思いがあるため。
しかしDiscordサーバーの立ち上げはNFTコミュニティでも話題になりましたが、ラコステのDiscordがハッカーに攻撃をされたことも。公式のラコステDiscordは8万人を超えるメンバーがいて、Web3の存在感を高めています。
ラコステだけでなく、他のブランドや企業の公式Discordもハッカーのターゲットになりやすいため、リンクをクリックする際は充分注意が必要ですね。
ファッション業界がNFTを取り入れるメリット
ラコステのNFTニュースは、根強いファンにとっても新時代の魅力を体験できるチャンスになったはずですが、近年ファッション業界がNFTを活用するケースが増えているのは、次のようなメリットがあるからだと考えられます。
環境問題にポジティブな姿勢をアピール
ファッションやアパレル業界がNFTプロジェクトをリリースすることで、衣類の製造や廃棄による環境汚染問題を軽減することができます。物理的な素材を不要とするNFTコンテンツは、素材コストの制約を受けずにブランドのコンセプトをアピールすることが可能に。
さらにNFTを推進すると、サスティナビリティ問題の軽減に積極的な企業イメージをアピールできます。地球に与える負担は、ファッション業界でも深刻な問題。
毛皮や皮革などに反対するコミュニティも多く、その点NFTは環境負担をなくす意味もあります。
ビジネス戦略になる
ラコステのNFTプロジェクトの発表ニュースで、久しぶりにラコステのよさを再発見した人もいるでしょう。NFTはファッション業界にとって、ブランドの収入源を多様化できることがメリットです。
NFT販売で経営資金を調達する企業もあるように、今トレンドになっているNFTを活用しない手はありません。他のNFTとのコラボや、現物のファッションアイテムでは再現できないものもデジタルコンテンツなら可能なので、既存のブランドイメージから大幅に飛躍したアイデアも生まれる可能性がありますね。
唯一無二の価値が証明できる
ファッション業界は、コピー商品で苦しむ業界のひとつ。ハイエンドのブランドになればなるほど、偽物の存在はブランドイメージを崩す原因です。しかしNFTはデータ改ざんができないため、唯一無二の存在であることが特徴。
これによりブランドのNFTは間違いなく本物であることが証明できますので、さらにユーザーにとっても希少価値を得られることになります。また従来の二次流通とは違った特徴があるNFTは、オリジナルのクリエイターにロイヤリティとして転売時の売上の一部が支払われる仕組みも。
このため一旦ブランドから離れた商品が何度転売されても、ブランドには一切利益がなかった時代ではなくなっているのです。
まとめ
ラコステのNFTは、今後も数シーズンにわたりプロジェクトを立ち上げるようなので、どのようなNFTが登場するかとても期待したいところです。ファッションは私たちにとって身近な存在なので、好きなブランドを通じてNFTをよく理解できるといいですね。
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